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けんきゅうはじめ

お正月はずっと遊んでいました(←)が、

昨日つくばで実験をした。2017年研究初め。

陽電子検出器の読み出し部分に使うASICの新しいバージョンが届いたので、MPPCの熱ノイズを用いて簡単なテストをした。

ASICなど回路についての知識が全くないのでただこなすだけで辛い作業であった。

半導体検出器を使うときにはFPGAやASICの勉強もしなければならないので今後暇がある時に勉強したい。

 

ASICテストのついでにチェッキングソースを使った中性子検出器のエネルギー校正実験もしようと思っていたが、ガラスバッチを忘れてしまって線源を貸してもらえなかった...。ガラスバッチには2種類あって駒場から持っていくものとつくばで貰えるものがある。正月休みで完全に前者の存在を忘れていた。orz

ASICのテストがあったからつくばまで来る価値があったが、もし校正の実験のためだけにきていたら完全に旅費と時間の無駄だった。

貴重な研究予算を無駄にするということは許されない。

『つくばに行くときは必ずガラスバッチ持参』と心に誓った。

 

午後からは駒場に戻ってTAをやった。1年生向けの講義であるが、ROOTを使ってヒッグス粒子検出の本格的な解析をする講義だ。先生もROOTを使うのは初めてなのでマクロの多くは僕が書いた。(なのに貰えるお金が少ないのが不満!!)

自分の練習にもなったからいいんですけどね...

最後の授業だったので授業アンケートを行った。結果を見るとやっぱり解析は1年生には難しいみたい。

アンケートにはプログラムが難しいという意見が多かったが、難しい原因はROOTの使い方(プログラミング)にあるのではないか。

「〜を知るために〜の分布を見てみたい」などのモチベーションがなければ、解析をしようとは思わない。解析を試みるためには「データの意味」をある程度理解しなければ不可能である。

TAとして教えているとデータの意味と解析のモチベーションがわかっていない学生が多く、解析を始める以前のところで躓いている人が多い。

先生が解析の方針を説明しても、なぜその方針をとるのか、このデータから得たいものは何なのか?を理解していないと解析をやっててとてもつらい。

解析は

1.グラフを書く前に、このデータはこういう意味を表しているからおそらくこういう分布になるだろう...というような予測を立てる。

2.グラフを見て予想と同じか違うかを検討する。予想に反していたり何か怪しいところを見つける。

3.気になった所に注目するための解析コードを書きどうなっているかを理解する。

というフローで行うものだと思う。

授業では2.3をやらせるために、学生全員に1のことを納得させることが先生の仕事だと感じた。実際、僕にきた質問の多くは1でこれを教えると学生は自ら2以降のことを進めていった。

 

1月は早く起きて研究とC++の勉強をするぞ。

C++はロベールを一通り終わらせて、研究の方はCfを使った中性子の解析において、混入率の評価までやりたいなぁ。

 

 

今日の言葉

『分子や原子が実在すると信じているだろう。もちろん、筆者も信じている。しかし、分子も原子も目に見えず、手でひとつひとつに触れることもできない。それでも、それらが実在すると信じるのはなぜか?教科書や講義で学んだというだけでは、説得力のある答えとはいえない。』 熱力学 現代的な視点から 田崎晴明

 

目で見たり手に触れることができない小さいスケールの現象を工夫することで観測する。直接の観測量としては電圧と電流のみである。これってめっちゃすごいことだなぁと思う。検出器の魅力はここにあると思う。